明治大学シェイクスピアプロジェクト



ウィンザーの陽気な女房たち

 ウィンザーの財産家ペイジは、娘のアンを判事シャローの従弟であるスレンダーと結婚させたがっており、スレンダーもそれを望んでいる。だがペイジ夫人はアンを医者キーズと結婚させたく、キーズもまたそれを望んでいる。そして当のアンは、紳士フェントンを愛していた。
 一方ウィンザーで放蕩三昧の騎士フォルスタッフは、金の為に財産家のフォード夫人とペイジ夫人に言い寄ろうと、子分のピストルニムにラブレターを届けさせようとする。だが任務を断ったことで二人はフォルスタッフに追い出されてしまう。そこで二人は腹いせに、企みをフォードとペイジにばらすことにする。
 そんな中、神父エヴァンズが、スレンダーとアンを結ばせる為の手紙をキーズの召使いクイックリーに渡そうとするが、それを知ったキーズは怒りエヴァンズと決闘しようとする。
 一方フォルスタッフの手紙を受け取ったフォード夫人とペイジ夫人は、企みを見破り彼を懲らしめることに。またフォードとペイジもフォルスタッフの企みを知る。
 何も知らないフォルスタッフは、女房たちの策略で洗濯籠に入れられ川に投げられる。それぞれの行動が交錯し、遂には皆でフォルスタッフを懲らしめることにするのであった―。



ヘンリー五世

 ヘンリー四世の後を継いだヘンリー五世は、若き日の放蕩ぶりからは想像できぬ程、人望厚き優れたイギリス王となった。だが彼が、曽祖父エドワード三世が勝ち取った権利としてフランスの領土を要求したところ、フランスはそれを一蹴。こうしてヘンリー五世はフランス遠征を決意するのだった。
 一方彼のかつての放蕩仲間フォルスタッフの子分ニムは、婚約者だったクイックリーを旗持ちのピストルに奪われ決闘しかけるが、フォルスタッフの危篤により皆は意気消沈。同じ頃ヘンリー五世は、フランスと共謀した裏切り者を処罰した上で、イギリス軍が団結してフランス遠征に向かうことを宣言する。そしてフォルスタッフの死を見届けたその子分達もまた、戦地へ赴くことになるのだった。
 優勢なフランス軍に対し果敢に立ち向かいながらも王としての苦悩にさいなまれるヘンリー五世。そして決戦の舞台アジンコートの陣営において、彼は軍を見事に鼓舞し、遂に戦いが幕を開ける。



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